昔々ある世界にハゲの人がいました。その人曰く「毎日頭皮を洗って清潔にしないと過酸化脂質でハゲになるよ、と聞いていたので毎日頭皮を清潔に洗っていたらハゲてしまったよ。どうしてだ？」。
過酸化脂質とは何か？
過酸化脂質とは酸化した脂のことです。人の体で言えば酸化した皮脂と言っても良いでしょう。酸化した脂が皮膚上に残れば皮膚が赤くなったり腐った脂の臭いがするようになります。
ストレス過多の人場合、ストレスの影響で皮脂が酸化していることが多いので体臭がきつくなります。
皮脂が酸化するのは人の体の免疫力の一つである活性酸素の影響で過酸化脂質化するのです。活性酸素は異物（細菌・ウイルス・残留農薬・食品添加物等）を攻撃したり、心身に対する攻撃（ストレス）から体を守ろうとするのです。同時に活性酸素は脂を酸化させるのです。
だから、過酸化脂質が過剰になっているなら体臭だけでなく頭皮も臭うようになります。
じゃ、これを取れば良いじゃないか！と考えて、頭皮を清潔にしているとハゲになるのです。
でもよく考えて下さい。皮脂が過酸化脂質化するのは体内での活性酸素の影響です。過酸化脂質を無くしたいなら、異物の摂取を無くしてストレスを溜めない生活が必要ですよね。
皮脂を取ったところで以下のようになるだけで、皮脂を取ることで頭皮を痛めてしまうのです。
皮脂は皮膚・頭皮を保護する保護膜
過酸化脂質を取ろうとするのは、頭皮に分泌されている皮脂を取り去ることです。
皮脂を取り去ると過酸化脂質がなくなるから良いのではなく、反対に皮脂の分泌が激しくなり、頭皮を痛め、臭いが出るようになり、フケやかゆみが出るようになってしまいます。
皮脂は人の体を乾燥や細菌・ウイルスの侵入から守る保護膜なので、不足すれば再度分泌されて皮膚表面を覆います。これが繰り返されると、自然と皮脂の分泌が多くなり、洗わないと頭皮がベトついたり髪の毛がべとついたりするようになります。
頭皮を清潔にするとは、頭皮の皮脂膜を取り去るだけでなく角質層を削り取ることに繋がります。すると角質層が痛みフケが出やすくなりかゆみも発生しやすくなるのです。
そして、皮膚上には皮脂をエサとする皮膚常在菌が存在していて、そのうちの善玉菌の分解物で皮膚上が弱酸性に保たれているです。善玉菌が優勢である間は悪玉菌は存在しているだけで何もしません。
ところが、頭皮を清潔にすると一時的に中性にになるので、弱酸性だとおとなしくしていた悪玉菌の働きが活発になる時間を作ることになります。
悪玉菌の分泌物が臭うようになるのです。炎症を起こすようになります。
薄毛とハゲの大きな原因の一つが頭皮を清潔に洗うこと
ここ2019年頃から頭皮を清潔にして、頭皮のトラブルと薄毛でお悩みの方のご相談者が急に増えてきました。
書籍等で「酸化皮脂を取らないと薄毛になる」とか紹介されているのが原因だと思います。
「シャンプーを止めると髪は増える」と言う書籍が発売されてから、一時洗い過ぎで頭皮のトラブル・薄毛のご相談者が減っていたのに、またシャンプーでの洗い過ぎで問題が噴出しているのです。
まずは、どんなシャンプーを選び、どんなシャンプー法を採れば良いのかを知って下さい。加えて頭皮のマッサージ法も何のために行うのかを知って下さい。
- 書籍名：シャンプーと洗髪方法 頭皮のマサージ方法、目的が分かれば髪は増える
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シャンプー法と頭皮のマッサージ法
著者プロフィール
育毛相談サイト/webのセラピスト・カウンセラー
https://www.genki-life.net/kami/sodan/ohner.html
育毛相談の現場で長年ご相談を承りケア方法を提供している実務家。
24年以上育毛相談の現場で事実や現実を見てお聞きしていると、世間一般に言われている常識の方がおかしいことに気づき、以来事実と現実に基づいた情報を発信し実務に基づいた育毛方法を提供している。
